医局でキャリアを形成するということとは

皆さんもご存知の通り、大抵の医師は「医局」からそのキャリアを出発するというのが一般的であるとされています。
もちろん、それはそれで問題ない、いわゆる真っ当な選択と言えます。

人生で例えるならば、やはり多くの場合では両親や親族がいて、その中にあなたが子供として生まれ、そこから人生をスタートするというのがこの日本においてはポピュラーな生き方です。

医師が医師としてのキャリアを出発する地点として存在する医局は、言い換えてしまえば「生まれ落ちた家庭」と表現することもできるかもしれません。
その中でベテランの方々に揉まれ、医療業界におけるイロハを学ぶことによって、この業界におけるスタンダードな生き方を身につけることは、やはり医師として頑張っていくためには欠かせない経験なのです。
医局内ではもちろん自分の思う通りに事を進めることはなかなかできないものです。

一つの意見を述べるにしても、言葉を慎重に選ばざるをえない、そういった医局が多いという話はもはや暗黙の了解のようなものです。
自分自身を前面に出して、意見を声高に主張していくというスタイルは、少なくとも”国内の病院”ではなかなか難しく、骨の折れるような作業にもなるでしょう。

  新しいキャリアの為には「医局を離れる」という決断も必要

こう色々と実態を述べていきますと、大抵の場合は「閉鎖的でリスクのある場所」だと認識されてしまうかもしれません。
確かに、自分の思うように行動することができない、ということはあなた自身の考えを実践することができず、制限されてしまうということですから、人によっては耐えられないと感じるかもしれませんね。
しかし、逆に考えてみれば、医師としてまだ若手でキャリアの少ない方を「保護してくれている」と見ることもできます。

制限はあるが、一方で保護されており、思うようにはならないものの、ある程度の収入を頂きながら、着実にスキルアップを目指すことができる、そういった場所なのです。
自立する前の子供の様な状態とも言えますね。
しかし、医師として何らかの目標を打ち立てた、あるいはお持ちになられているのであれば、やはり何処かの段階で離れる事を決意されるのがよいでしょう。

これまでとは違う場所に移り、自分のスキルをより専門的に高めるのもいいでしょうし、より収入を安定させるために、民間病院・クリニックを選ぶ方も少なくありません。
業界内における「地位」が必要な方は別として、もしそうでないのであれば、ある程度の段階において「離れる決断をする」ことが、あなたの新しいキャリア形成のためには、恐らく必要不可欠なものとなるはずです。

医者の転職とは、このように大きな決断を迫られるものではありますが、このような選択を行うことにより、初めて医師としてのあなたという存在が、より輝きを増すのではないでしょうか。